あなたは相手とより親しくなるために何かしていることはありますか?
今回は相手との親密度を高めるための心理術をご紹介します。
人は無意識に人のまねをすることがある?
誰かと話をしていて、相手の言っていることに賛成・同意する気持ちがある場合、それを相手に伝えるには、
「あなたの意見に賛成です」
と言葉で伝えるのが普通だと思います。
でも、人は直接言葉に出さなくても賛成・同意の気持ちを表すことがあります。
それは、人の言葉をまねることです。
賛同する気持ちがあるからといって、相手のまねなんかしないと思いますよね?
でもこれは無意識的にしている行動で、心理学でも実証されています。
この無意識的な行動を、心理学用語で『シンクロニー』と言います。
シンクロニーに関しての実験があるのでご紹介します。
ある被験者に初対面の人と話をしてもらい、そのあとで相手の印象を聞きます。
話し相手になるのは2人で、そのうち1人には相手のしぐさや動作を自然な感じでまねしながら話すように指示しておきます。
このような実験をしたところ、被験者はまねをしながら話した人に好印象を持つということが分かりました。
さらに、まねをした人は自分に好意を持っていると感じていることも分かりました。
しかも、その好意は自分が相手(まねをした人)に対して感じているものよりも大きいと感じているのです。
このことから、相手のまねをするだけで、自分が好意を持っていることを伝えられ、相手からも好意を持ってもらえることが分かります。
相手の動作に合わせて親しくなる
シンクロニーは『同調ダンス』とも呼ばれます。
同調ダンスが見られるのは、2人の共感性が高く、心理的な距離が近い場合です。
簡単にいえば、仲が良いほど言動が一致するということです。
この同調ダンスを利用すれば、初対面の相手と親しくなれます。
先に紹介した実験の結果からもわかるように、意識的に相手のまねをしても好意は伝わるし、好意を持ってもらえるのです。
ですから、親しい人同士が無意識に行っている同調ダンスを意図的に行えばいいのです。
相手のまねをするのはそれほど難しいことではありません。
たとえば、相手がお茶を手にしたら自分もお茶を飲むとか、相手が足を組んだら自分も同じように足を組むとか、そんな単純なことで大丈夫です。
でも、相手がお茶を飲み始めたからと言って、煙草に火をつけるなど、自分がほかのことをしていたのを慌ててやめてお茶に手を伸ばす必要はありません。
むしろそれは違和感がありすぎて逆効果になりかねません。
あからさまにまねをしていることがわかってしまうと「バカにされている」と思われてしまう可能性があります。
まねをする時は、落ち着いてさりげなく自然に見えるようにまねをしましょう。
ほかにも、会話のテンポを合わせる、身振り手振りを合わせる、相手が笑ったら自分も笑うなどいろいろあります。
意図的に行う同調ダンスは親密度を増す効果が意外に大きいです。
同調ダンスが上手にできるようになれば、2人は「似たもの同士」になるということです。
ということは、態度や考え方が似ている人が引かれ合うという意味の心理効果『類似性の要因』が期待できるようになります。
同調ダンスは相手の好意を知るバロメーターにもなります。
初対面の相手が自分で気づかないうちに同調ダンスを踊っていたら、かなり脈があると考えていいでしょう。
感想・まとめ
今回ご紹介した『シンクロニー』という心理術は、テレビやいろんな本などでも紹介されていることが多いです。
それぐらいこのシンクロニーや同調ダンスという心理術をうまく活用することで、仕事では上司や同僚だけでなく、取引先の人とも良い人間関係が築けるようになると思います。
もちろんこの心理術は恋愛にも活かすことができるので、学校や職場、合コンなどでも活用してみてください。
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